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SaaS企業は「製品ドリブン」が重要 愛されるソフトウェアを作るべき理由|ヤプリ 庵原保文 #3 - Forbes JAPAN

ノーコードで、スマホアプリ開発や運用、分析が可能なプラットフォームサービス「Yappli」を展開するヤプリ。DXを推進する画期的なツールとして導入実績は6000社を超え、2020年12月に東証マザーズ上場も果たした。そんな同社を牽引する代表取締役 庵原保文氏に起業家の素養やSaaS事業の経営などについてDIMENSIONビジネスプロデューサーの中山航介が聞いた(全3話中3話)

第一話「リスクしかない」起業までの2年間 創業メンバーの士気をどう維持したか|ヤプリ 庵原保文 #1
第二話PMFまで2年半 BtoBに事業転換してもうまくいった理由|ヤプリ 庵原保文 #2



まるで有形物を売るように


── SaaS企業を経営する上で重要なことをお聞かせください。

まずは製品ドリブンな会社づくり。例えば大企業からアプリの受託開発をお願いされたとしても、あくまで自社プロダクトを磨き、プラットホームの領域を広げ続けることにこだわることです。

次にお客様から愛される会社づくり。ITソフトウェアという無形商材を売る会社は、時には冷たい、嫌な会社にも見られがちです。プロダクトは無形なんだけれど、まるで有形物を売っている会社のような製品に生命感を吹き込める会社でありたいと思っています。

具体的には製品を取り巻くコミュニティを作るイベントを企画するなどして、お客様と接することをとても大切にしています。採用においても、人が好きな人・コミュニティを作るのが好きな人を積極的に採用しています。

お客様にヤプリという製品を好きになってもらい、その先にいる会社、そして社員を好きになってもらう。無形のソフトウェアを作る会社だからこそ、血の通った、愛される会社にする努力が大切だと思います。

── ヤプリの今後の展望についてお聞かせください。

石炭、電気、鉄道など、歴史を振り返ると100年単位で社会を前進させるテクノロジーの登場が人類の進化に寄与してきました。そして次の100年は「SaaS」が、ソフトウェアのインフラになると思っています。

我々がその「ソフトウェアインフラ」の一翼を担いたい。そのためには「ノーコードで誰もが使える技術」を作ることが必要です。それによって技術の敷居を下げ、社会で働く誰もがソフトウェアを自由に使いこなし、生産性を上げていく時代が実現できます。

SaaSソフトウェアの使い方を社会人の基礎スキルとして学ぶ時代も近い将来にやって来るでしょう。実際、Adobe社などはデザイナーのキャリアにとって必要不可欠な「インフラ」になっていますよね。

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