AI/機械学習関連の書籍の中には、無料で読めるものが多数ある。そんな中でも、特に著名なものを、
- ディープラーニングの電子書籍
- 機械学習の電子書籍
という2つのカテゴリに分けて紹介する*1。
*1 無料公開は英語の書籍が多いため、今回紹介するものも英語書籍となっているのであらかじめご了承いただきたい。また、微分や線形代数などの基礎的な数学が理解できていることが好ましい。全くの初心者が、最初に読むような書籍ではない。
ディープラーニングの電子書籍
『Deep Learning with PyTorch』
ディープラーニングの人気ライブラリ「PyTorch」の公式サイトで無料配布されているのが、
- 『Deep Learning with PyTorch』(全522ページ。著者:Eli Stevens、Luca Antiga、Thomas Viehmann。出版社:Manning Publications。出版日:2020年8月4日予定)
である。上記のリンク先で「役職(Role)」と「PyTorchを何の構築で使う予定か?」を答えるだけで、無料で入手できる(※下記の公式ツイートがあった2020年7月7日〜執筆時点の2020年7月21日現在)。ただし「期間限定」と記載されているので、今すぐ、なる早でダウンロードした方がいい。
(日本語訳:Luca Antiga氏、Eli Stevens氏、Thomas Viehmann氏による書籍『Deep Learning with PyTorch』の完全版がリリースされました! 新しい章では、より詳細な現実世界のサンプルと本番環境へのデプロイが含まれています。無料のデジタルコピーを入手してください。)
この書籍では、PyTorchの概要から、PyTorchを使用したニューラルネットワークの構築とトレーニングの詳細な実践方法、CNNとその実例など、最後は本番へのデプロイまで、一通りカバーしている。PyTorchを真剣に学びたい人にお勧めの一冊となっている。
ちなみにAmazon.co.jpで2020年8月4日に発売予定の紙の書籍版は5898円*2となっている(これが無料とは、何という大盤振る舞い……)。
*2 価格(税込み)は執筆時点(2020年7月21日時点)のものであり、変動する可能性があるので注意してほしい。以下でも価格を参考値として示しているが、いずれも執筆時点のものである。
『Deep Learning』
「Goodfellow本」といった通称でも有名で、数年前には書店でもよく見た、
- 『Deep Learning』(全781ページ。著者:Ian Goodfellow、Yoshua Bengio、Aaron Courville。出版社:The MIT Press。出版日:2016年11月18日)
という本のオンライン版が、上記のリンク先で無料公開されている。※ただし、「MIT Pressとの契約上、書籍を簡単にコピーできる電子フォーマット(PDFなど)で配布することが禁止されている」とのことで、Web上のHTMLページとして読む必要がある。ダウンロードはできない。
この書籍では、機械学習の基本として線形代数などの数学から始め、ディープニューラルネットワークの理論、さらに応用的な手法(GANに至るまで)が詳しく説明されている。著者のIan Goodfellow氏は「GAN:敵対的生成ネットワーク」の考案者として特に有名だ。2016年と少し古い内容ではあるが、基礎から学びたい人にはお勧めの一冊である。
ちなみにAmazon.comで紙の書籍版は25.01米ドル(定価:80米ドル)となっている。また、東大松尾研が中心となって翻訳したとされる日本語版『深層学習』(2018年3月7日出版)は、Amazon.co.jpで5060円である。
機械学習の電子書籍
『Pattern Recognition and Machine Learning』
単語の頭文字を取って「PRML本」「PRML Book」といった通称で有名で、「名著」と多くの人に評価されている、
という本のPDF版が、上記のリンク先で無料ダウンロードできる。
この書籍では、基礎的な数学知識を持つ大学生以上のレベル感を対象に(つまり少し難しい)、パターン認識を中心とした機械学習の背後にあるアルゴリズムや理論面を、ベイズ理論の観点から解説している教科書である。基礎から応用までが一通り学べる構成となっている。より高度に機械学習を学びたい人にお勧めの一冊である。
ちなみにAmazon.comで紙の書籍版は40.98米ドル(定価:109.99米ドル)となっている。また、日本語版『パターン認識と機械学習(上/下)』(2012年1月出版)は、Amazon.co.jpで上:7150円、下:8580円である。日本版の表紙が黄色いことから「黄色本」と呼ばれることもある。著者名で「ビショップ本」とも呼ばれる。
『Elements of Statistical Learning』
単語の頭文字を取って「ESL本」といった通称で、また日本では図4の表紙の見た目から「カステラ本」という通称でも有名な、
という本のPDF版(2017年1月印刷の第12刷)が、上記のリンク先で無料ダウンロードできる。
この書籍では、教師あり学習の回帰/分類といった基礎から、ニューラルネットワークやサポートベクタマシンといった機械学習(※ディープラーニングは入っていない)、ブースティングやアンサンブル学習、スパース学習法といった手法まで、機械学習の理論が一通り解説されている。上記の「PRML本」と併せて読むことで、機械学習の理論を満遍なく確実に押さえたい人にお勧めの一冊だ。
ちなみにAmazon.comで紙の書籍版は28.76米ドル(定価:61.20米ドル)となっている。また、日本語版『統計的学習の基礎 ―データマイニング・推論・予測―』(2014年6月出版)は、Amazon.co.jpで1万5400円である。なお、日本版の表紙はカステラ色ではなく白黒のデザインなので注意してほしい。
他にも、有名でしかも無料で読める書籍は何冊かある。しかし、上記の4冊だけでもかなり重い内容なので、今回の書籍紹介はここまでとしておく(※ニーズがあるなら続編を書くことを検討している)。特に1冊目は期間限定なので、繰り返しになるが今すぐダウンロードしておくことをお勧めする。
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July 27, 2020 at 03:00AM
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