3月も終わろうとしていた頃、ダラス・カウボーイズのセンター(C)トラビス・フレデリックは7シーズンのNFLキャリアに幕を閉じることを発表した。
フレデリックの引退はカウボーイズのオフェンシブラインのど真ん中に、プロボウル5回分相当の大きな穴を残した。
それでもなお、カウボーイズのセンターで抜きんでていたこのひげの大将は、自分が去った後もチームは大丈夫だ、と自信を示す。
「チームの構成はすごくいい。フロントオフィスはいい人選をしたよ」とフレデリックは『Fort Worth Star-Telegram(フォート・ワース・スター・テレグラム)』のマック・イーグルに話した。「紙の上ではすごくしっかりとしたチームに見える。きっと駒を先に進めるチャンスはある」
その紙の上では、2018年にフレデリックがギラン・バレー症候群(病気に反応して免疫システムが自らの神経を攻撃してしまう自己免疫疾患)と診断されて治療に専念したシーズン中、彼のカバーを務めたジョー・ルーニーが先発Cになるようだ。ルーキーのタイラー・ビアダッシュも有力候補といえる。いずれにしても、フレデリックは近くで見守り、できる時には知恵を貸すだろう。
「彼らを見るのは楽しみだ。外から何らかの指導ができたらいいと思っている。誰がCを引き継いでも、しっかり面倒を見てもらえるよ」とフレデリックは話す。
一方、フレデリックはというと、スパイクシューズを脱いで以来、減量と低所得層の子どもたちの支援に重点を置いている。
フレデリックが指揮をとる慈善団体『The Blocking Hunger Foundation(ザ・ブロッキング・ハンガー財団)』は低所得層の子どもたちに食べ物を提供している。今の新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中、その重要性が増している活動だ。
「多くの人が失業して、それよりも懸念されるのは子どもたちが学校に通えず、無料で食事をもらえなくなったことだ」とフレデリックは言う。「この活動への需要は高まっている。どこもお金がないから苦しい状況だ。ベストを尽くしているところさ」
子どもたちのお腹を満たすのに必死なフレデリックだが、それとはまったく関係のないところで、昨シーズンの公式体重が145kgだった29歳の彼は減量にも励んでいる。
「痩せること、それが夢だ。本腰を入れ始めたところだよ。143kgか145kgだった体重は今129kgまで減って、順調だ」と話すフレデリック。「前よりカーディオをやるようになった。パワーを維持するための重たいウェイトを使ったトレーニングはしない。シャツは1サイズ、指輪は2サイズ小さくなったよ」
カウボーイズの指輪獲得に関しては大胆な予測を口にしなかったフレデリックだが、元プロボウル選手は古巣のチームが「うまくいく」と信じている。ポストシーズンに進めず、第17週でシーズンを終えることになった期待外れな2019年の後、そんな好転は大歓迎だろう。
【R】
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May 25, 2020 at 09:34PM
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