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無料でスマートスピーカーデビューするLINEカーナビの裏ワザ - ASCII.jp

 新型コロナウイルスの蔓延により、全国で緊急事態宣言が発令され、1日中自宅で過ごしている……という人も多いだろう。筆者も1日の歩く歩数が数百という、とても運動不足に陥っている状況だ。もうすぐゴールデンウィークを迎えるが、例年ならどこかへ家族旅行に出かけるはずが、今年はずっと家にいることになるだろう。

 本来ならLINEカーナビが大活躍するシーズン到来のはずが、このままではあまり出番がない。そこで今回は、LINEカーナビを家の中で使う、ちょっとした裏技を紹介しよう。

外出自粛生活にスマートスピーカーが思いのほか便利

 テレワークが一気に進んだことで、いろいろと見えてきたこともある。その中の1つが、ずっと家にいるならスマスピ(スマートスピーカー)を活用すると意外と便利だということ。在宅勤務ということで、基本的には一人で黙々と作業する毎日。家族がいるならまだしも、一人暮らしの場合Web会議以外では誰とも話さないという1日もありそうだ。

 そんなときでも、気晴らしに(?)、スマスピに話しかけることで、孤独感を紛らわせることができる。LINE Clovaの場合、簡単なおしゃべりができるスキルが用意されている。例えば「ねぇClova、何か歌って」(以下、ねぇClovaは省略)とか「今日の話題を教えて」だとか、「今日のうお座の運勢は」など、気分転換にはピッタリじゃないだろうか。

 また、「テンションの上がる曲を再生して」とか「クラシックを再生して」なんて話しかけるだけで、楽曲を流してくれる。LINE MUSICを利用しているなら、毎日違う曲がBGMとなるだろう。自分で楽曲を探したりプレイリストを作ったりは不要だから、作業しながら声だけでBGMを切り替えられるのは非常に便利である。

実はスマスピ代わりにも利用できる
LINEカーナビの裏ワザ

 と、ここまでスマスピ代表としてLINE Clovaの話をしてきたが、スマスピはまだ持っていない、なんて人もいるだろう。そんな人でも、簡単に、しかも無料でスマスピ生活を体験できる裏ワザがある。実はLINEカーナビでも、スマスピとほぼ同じことができるのだ。LINEカーナビはスマホアプリとして提供されていて、無料で利用できるが、AIアシスタントであるClovaを搭載しているので、手持ちのスマホにインストールさえすれば、誰でもLINE Clovaの代わり、つまりスマスピとして利用できちゃうのだ。

 スマスピをまだ買っていないという人の理由の1つとして、「独り言のように機械に話しかけるのが、なんかこっ恥ずかしい」というのがある。実は筆者もそれに近いものがあって、利用に躊躇していたのだが、LINEカーナビで話しかけて操作してみると、手で操作するより断然ラクだし、運転中も視線を向けずに済むため安全だということに気がつき、そのうち音声操作にも慣れて、家でも利用するようになった。

 もし、スマスピを導入していないのであれば、いますぐLINEカーナビを家で使ってみてほしい。仕事中も、作業に集中したままいろいろなことができる。Clova Friendsなどを使っているかのように動作してくれるから、ぶっちゃけこれさえあればスマートスピーカーいらなくない? と思うほど。実際には、LINEカーナビでは使えない機能があったり、スキルを追加できないなどの制約があるので、LINE Clovaの製品を購入したほうがより便利なのだが、とりあえず購入するまでこれで慣れておくというのもいいだろう。

 ではここで、家の中で使えるLINEカーナビの活用法を簡単に紹介しよう。

●LINEグループを作ってメッセージが送れる
 LINEカーナビ専用のLINEグループが作れるので、そこに登録したユーザー宛に、メッセージを声で送ることが可能。また、届いたメッセージを過去にさかのぼって読んでくれるので、家族とのやり取りにも利用できる。

●休校・休園で家にいる子供たちの世話役に
 子供たちも休校・休園により暇を持て余している。友だちとも遊べない状況のなか、例えば「かちかちやまを話して」などと話しかければ、童話や昔ばなしをちゃんとした声優による朗読で聞ける。また、「なぞなぞを出して」と言えば出題してくれる。子供たちのちょっとした暇つぶしに最適だ。

右下に表示される音声レベルアイコンをタップすると、再生されている絵本がわかる。

●これぞ裏技!Clova Friends Dock導入で家電リモコンに
 Clova Friendsの底に設置して利用する家電操作用の赤外線リモコン「Clova Friends Dock」(3850円)は、Clova Friendsがないと動作しないと思うかもしれないが、実はLINEカーナビにも対応している。これを利用すれば、「電気を点けて」(照明の名前を「電気」にした場合)とか、「電気を常夜灯にして」、はたまた「テレビをつけて」「エアコンを消して」など、話しかけるだけで操作できるようになる。ちょっとしたスマートホームが、LINEカーナビとClova Friends Dockだけで実現できてしまうのだ。

電源が付属していないので(Line Friendsの電源を使うため)、USB Type-C端子で5V/2A出力のアダプターが別途必要だが、スマホで利用しているものでも十分。

 利用するには、USB Type-C端子に給電し、「LINE Clova」アプリを立ち上げたあとClova Friends Dockにあるリセットボタンを長押し。するとDockを見つけてくれるので、Wi-Fiなどの設定を行えば接続完了する。あとは、テレビや照明、エアコンと連携できるので、それぞれ必要に応じて設定するだけだ。

「Clova Friends Dock」をLINE Clovaアプリで登録し、家電を設定すれば、LINEカーナビで話しかけるだけで操作可能に。

 カーナビとしてクルマから利用すれば、自宅に着く前に「エアコンを点けて」などと話すだけで、家に入ったときに快適な室温になっている、なんて使い方ができる。

ちょっとした調べものにも便利!
 「○○について教えて」という、ちょっとした調べものをしたいときに役立つのもスマスピの利点だ。スマホに搭載されているAIアシスタントだと、そのワードを使った検索結果を表示するのが普通だが、LINEカーナビであれば、Wikiを参照して、音声で簡単な説明を返してくれる。わざわざ画面を見る必要がなく、調べたいものの概要だけすぐ知りたい、というときにはとても重宝する。

 上記に挙げた4つは、特にLINEカーナビの強みとなる機能だが、ほかにも、スマスピとして利用するのに便利な機能はたくさんある。

 BGMの変更も声だけで操作できるし、四則演算、メモ代わりの用件の登録などかなりの機能を備えている。カレンダーと連携させればその日のスケジュールを教えてもらえる機能などは、在宅勤務時に役立つはずだ。

 また、前述したように、LINEカーナビは簡単なおしゃべりにも付き合ってくれる。さすがに人間同士のように、自由会話というわけにはいかないが、ネタ系のチャットも多く登録されているので、いろいろ話しかけてみると、思わぬ返答が返ってきてほっこりする。そうしたネタチャットを探してみるのも面白いだろう。

 このようにLINEカーナビは、ナビ以外にもふだんの生活で役立つ機能が備わっている。もちろん、こんな時でも外出しなければならない場合、公共交通機関ではなくクルマを使って移動する機会が増えるだろう。近所へ食品の買い出しなら道に迷うことはないと思うが、例えば保健所など、なかなか行く機会のない場所は、本来の機能であるナビが役立つはず。

「近くの保健所」と話せば、距離の近い順に見つけ出し、ナビしてくれる。

 LINEカーナビは、話しかけていろいろと扱える便利なスマスピをもっていなくても代用できてしまう優れもの。本来のナビ機能も話しかけるだけで操作できる便利さは、体感しないと意外と気が付かないかもしれない。外出自粛のこの時期に、LINEカーナビをスマホにインストールし、在宅勤務のお供としてナビ以外の操作から「機械と話す」ということに慣れてみるのはいかが?

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