【ワシントン=長沼亜紀】米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は12日、米議会上院の公聴会の冒頭、新型コロナウイルスのワクチンについて「少なくとも8候補が臨床開発中だ」と述べた。冒頭発言の要旨は以下の通り。
「治療薬に関しては、複数の抗ウイルス薬が試験の様々な段階にある。回復患者のプラズマにも目を向けているし、ハイパー免疫グロブリンにも目を向けている。レムデシビルの試験結果は統計的には有意だったが、実際のところささやかなものだった。薬が回復期間を31%短くしたにすぎない点を忘れるべきではない。この小さな成功の上に、他のよりよい薬を組み合わせていくべきだ」
「ワクチンに関しては、少なくとも8つの候補が臨床開発中だ。米国立衛生研究所（NIH）は、複数の製薬会社とさまざな開発段階で協力している。その中の1つであるモデルナとは深く開発に関わっている」
「私は今年1月に、ワクチンの開発には1年から1年半かかると述べたが、NIHの試験は極めて速く進んでいる。1月14日に公式にワクチン開発を開始し、現在は治験の第1段階にある。春の終わりから初夏にかけて第2、第3段階へと進む予定だ。うまくいくかどうかは、秋の終わりか初冬に分かることを期待している」
「ワクチンには複数の候補があるが、複数が成功することを願っている。ワクチンが世界中で入手しやすくなるためには複数の候補が成功することが重要だ」
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May 13, 2020 at 04:37AM
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新型コロナ:「ワクチン、8件が臨床段階」 ファウチ氏、公聴会で証言 - 日本経済新聞
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